歯医者が過多であるといわれて久しいですが、これからの歯科治療は、そして歯医者はどうなっていくのでしょうか。歯医者になるためには歯科大学、あるいは大学の歯学部に6年間通い、国家試験に合格する必要があります。その後1年以上研修医として修行を積み、ようやく一人前になれます。最近では歯医者が多すぎるということで、コンビニより多い歯科医院などと揶揄されますが、厚生労働省の指針により、国家試験の合格者数をある程度制限していこうという流れになっています。
実際昔から比べると合格率は徐々に低くなっています。では今後、歯科業界は衰退していくのでしょうか。今後の歯医者は、患者のニーズに合わせて多様化していくことが求められていくと思います。昔に比べれば虫歯そのものが減っている昨今ですが、高齢化が進み、高齢者や寝たきりの患者さんの治療や、見た目を良くするためのホワイトニングや矯正など、まだまだ歯医者が必要とされる場面も多いです。
特に高齢者に対しては、口腔内の衛生状況が悪いと肺炎などの病気を誘発することも明らかになっており、たとえ歯が少なくても、また、総入れ歯だったとしても口の中を清潔に保つことの重要性は非常に高いものとなっています。平均寿命は年々延びてきていますが、最近よく言われるのが健康寿命を延ばそうということです。つまりは寝たきりや体の不自由な状態ではなく、健康に長生きしようということ。そのためにはしっかり口からものを食べ、話をすることがとても大事です。
そのために、歯科の領域でできることは多いのではないでしょうか。