日本の歯科医師国家試験の受験者の大半は国内の大学の歯学部出身者であるため、日本の歯学部がある大学を卒業した者や卒業見込みの者じゃないと受験できないと思っている人は少なくありません。しかし、歯科医師国家試験は外国で歯学を学べる大学を卒業した者も受験資格が得られれば受験することができます。外国の大学を卒業した者が日本の歯科医師国家試験の受験資格を得るには、予備試験の受験資格を認定された後、この試験に合格しなければなりません。受験資格の認定を受けるには、修業年数や、学校卒業からの経過年数、専門科目の授業時間、教育環境、日本語能力などについて、定められた要件を全て満たしていなければなりません。
本番である国家試験は筆記試験を2日間にわたって実施し、その正答の具合によって合否がきまりますが、予備試験は学説試験と実地試験で構成され、学説試験はさらに解剖学や生理学、薬理学などが科目に含まれる第1部試験と、口腔外科学や矯正学、小児歯科学などが含まれる第2部試験に分かれています。予備試験に合格するには3つの試験全てに合格する必要がありますが、学説試験の第2部試験には第1部試験に合格しないと進むことができず、実地試験についても学説試験の第2部試験に合格しないと受験できないので注意が必要です。予備試験は6月下旬から12月上旬にかけて行われ、合格者は医療機関で実地修練を1年以上行うことで、国家試験が受験できるようになります。